さいたまスタジアムへ向かうバスにはいつもとは微妙に違う緊張感があったのは確か。イランに負けた後やったから負けられへん試合やったからね。ただ、俺としては負けられへんと考えるよりも、絶対に勝つって考えることで、変に硬くなりすぎないようにしたいと思ってた。ホームのアドバンテージがあるし、さいたまでは負けてなかったし、何より日本代表を応援してくれる声が後押ししてくれると思ってたよ。
前半のバーレーンはかなり集中力があったと思う。こっちの攻撃的な選手にはしっかりと絶えずマンマークをつけてきたからね。ボールは持ってるけど、最後まで崩しきれなかったり、こっちのセットプレーを生かしきれなかったりする中で、時折カウンターを仕掛けられるから、俺らDFはずっと攻めてるときにも守備の備えをしとかないといけなかった。これはかなりの集中力が必要とされる作業やったけど、90分を通して、お互いが確認の声を出し合って忠実にできてたと思う。後半になるとバーレーンは疲れてきて中盤にスペースができてきたから、日本の持ってる技術やパスワークが生きてきたね。そうなるとアウトサイドの選手が上がることができて攻撃が活性化された。ラッキーなオウンゴールで点が入るまでは長かったけど、ずっと相手ゴールに圧力をかけた結果やと思う。そして、サポーターの大歓声も相手への圧力になって、あのゴールに繋がったと言っても過言じゃない。みんなの気持ちで奪ったゴールやと言えるんちゃうかな。
これで最終予選も半分が終わって、残り3試合が残ってるわけやけど、特に6月の2試合は大事な試合になってくるやろうね。予選前からどの試合も厳しい試合になるって思ってたけど、ことごとく予想通りになってるよ。そんな予想は当たってくれんでも良いのに…。代表シリーズが終わって、気がつけばもう4月やね。ばたばたしてたのが少し落ち着くやろうから、今年もお花見、したいと思ってるよ。
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日本に帰ってきてみんなに良い報告をしたいと思っててんけど…スタジアムの雰囲気は確かに異様っていう感じやった。10万人以上の観客のほとんどが男らしくて声がでかくて迫力があったし、やたらとウェーブが速い。試合前はその不思議な雰囲気を味わうと言うか、そこに身を置いてる自分がどういう反応をするのか、っていうのを考えながらアップをしてた。でも、硬くなることもなく良い集中力を作って試合に入れたと思うよ。ゲーム中は周りのことは全然気になれへんかったし。これは今までいろんなところで試合をしてきたからやろうね。経験ってほんまに大事やね。
最初の失点はちょっとラインが深くなってしまった気がする。もう少しラインを上げてたらこぼれ球を簡単にシュートされへんかったやろうし、2点目も良いところにボールがこぼれてしまってクロスを上げられて決められてんけど、どっちも崩されて失点してしまったわけじゃないから辛いところやね。ついてないなぁと思うけど、サッカーってそんなもんやからね。もう次のバーレーンとの試合のことに頭は切り替わってるよ。ホームでやるからには最初っから相手にどんどん圧力をかけて、積極性のある思い切ったサッカーをしていきたいと思ってるよ。
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鹿島スタジアムでは3年連続して引き分けになったけど、内容は前の試合よりも良かったし、アウェーで先手を取りながらの試合運びができたのも良かったと思う。でも、後半相手が攻撃的に出てきた時にもっと効果的なサッカーができれば勝ち点3を取ることもできたはずやから、そこはみんなで気をつけていかないと。せっかくこれからチームの調子が上がっていくっていうのに、このタイミングでチームを離れなあかんのは辛いねぇ…。
代表のことに頭を切り替えていくよ。テヘランの試合はどういう雰囲気の中でやるんやろうって考えるとワクワクと言うか、武者震いがする。イランはアジアカップでやった印象やと、選手個々がしっかりしてて、体もでかくて速い選手もいて、かなり力があるチームやと思う。それでも、チーム一丸となって戦うことで勝ち点をあげたいね。ドイツ合宿から練習を大切にして連携面の確認とか、新しいコンビネーションとかを作っていきたいと思ってるよ。心と体のコンディションを同じようにしっかり整えていきたいね。
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