昨日の試合もほんとに苦しい試合になったね。試合の入り方はこれまでで一番良かったから、いい試合ができるんじゃないかっていう予感がしてんけど、思わぬ形で先制されてしまった。それでも、時間が早かったから十分同点に追いつけると思って、選手の間に焦りはなかったよ。でも、ヤットが退場になったときはさすがについてないなって思ったね。あいつのスタイルからして、故意にひじをぶつけるとは考えられへんかったから主審に抗議に行ったけど、「私ははっきり見た、自信がある」って言ってた。ビデオで見たら全然当たってないらしいね。
難しい状況になったことが、みんなのいい意味での開き直りにつながって、後半になって積極的なサッカーができたと思う。相手はこちらのシステム変更に対応し切れてなかったしね。いったんは逆転されたわけやけど、みんなあきらめてなかった。こないだの試合の経験もあったし、相手のDFに付け入ることができる隙があったから。ユウジのヘッドが決まったときはしてやったり。ほんま、よく決めてくれたと思うよ。延長に入ると、相手の疲労は相当なものやったからチャンスは絶対あると思っててん。案の定、相手のDFラインはバランスを崩してて、玉田の勝ち越しのゴールが生まれた。あいつらしさが出た素晴らしい得点やったね。これまで相手の厳しいマークに苦しんでたけど、調子が上がってきたみたい。延長後半の最後に俺がクリアしようとして芝生ごと滑ったときはかなり焦ったよ。相手の足元にボールがこぼれたからね。思い切り軸足を踏みこんだら芝がめくれてしまった。北京ではもうちょっとマシなピッチでできると良いねんけど。
決勝は中国とやね。今度は正真正銘のアウェイの試合になるね。今の俺らの力をすべて出して戦えば、必ずいい結果が出ると思う。向こうはホスト国やから必死で来るやろうけど、俺らもこの1ヶ月、この決勝を戦うために準備してきたわけやから。チーム全員で戦うよ。
[広告]