宮本恒靖公式サイト

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 アジアカップ後の試合っていうことで良い試合をしたいと思ってたけど、なかなかやりたいことをやらせてもらえへんかった。アルゼンチンは主力が来てなかったとは言え、かなり骨のあるチームやったと思う。ボール回しは巧みやし、プレッシングは厳しいものがあるし、特に前半は久しぶりに力のある相手と試合をしてるなぁって感じてたよ。最初の立ち上がりに失点してしまったのも痛かった。もう少し耐えれてたら試合内容は違ったものになったと思うけどね。アルゼンチンは最初からリズムを上げて試合に入ってきたけど、こっちは受身になってしまってた。アジアカップでも同じようなことがあったし、試合の始め方にはまだまだ改善の余地があると思う。  世界のレベルを感じることができたのは今日の収穫かな。時期的な問題があったとは思うけど、日本がもっと強くなるためにはこういう相手との試合は大切やと思う。次はWカップ予選やから、切り替えてしっかり結果を求めて練習をしていくよ。

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 大阪へ帰ってきてここ数日、快適に過ごしてるよ。日本の居心地の良さを再確認してる感じやわ。中国ではホテルにいる限りは快適やったけど、頻繁に外に出かけられたわけじゃなかったしね。北京に入ってから万里の長城に行けたのが唯一、リフレッシュできたことかな。バスで一時間くらいかかったけど、めったに行く機会が無いからと思って行ってきたよ。すっごい人が多くてびっくりしたけど、世界遺産やねんから当たり前やわ。もう少しじっくり見たかったけど、決勝を控えてたこともあるし早めに帰ってん。  決勝を振り返ってみると、中国の方が硬くなってたと思う。俺らはあの雰囲気の中で、「絶対に勝ってやるぞ」っていう強い気持ちでいたから積極的に行けたけど、向こうはちょっとやりづらそうにしてた。地元開催のプレッシャーなんやろうね。観衆とかメディアの盛り上がりはすごかったから。試合が終わった瞬間は「終わったぁーーー」「優勝やぁーーー」って感じやった。優勝カップを揚げたときも嬉しかったよ。あの瞬間のためにみんなでがんばってきたんやから、思いっきり喜んでやろうって思ってたし。大会が進むにつれて、選手、スタッフを含めたチームがより一層まとまっていったのが、優勝できた大きな要因やね。  この大会は、アジアの国との対戦の難しさとか、勝利をあきらめないこととか、ほんま、いろいろな経験ができた大会やった。ただし、難しい試合の連続やったから、手放しで喜べるわけじゃない。この先にあるWカップ予選に向けて、今回の苦戦を踏まえて対応していかなあかんところがあるよ。チームとしても個人としてもね。  もうすぐセカンドが始まるから、すぐに気持ちを切り替えていかないとね。今度はガンバであんな喜びを味わえるようにがんばるよ。

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 昨日の試合もほんとに苦しい試合になったね。試合の入り方はこれまでで一番良かったから、いい試合ができるんじゃないかっていう予感がしてんけど、思わぬ形で先制されてしまった。それでも、時間が早かったから十分同点に追いつけると思って、選手の間に焦りはなかったよ。でも、ヤットが退場になったときはさすがについてないなって思ったね。あいつのスタイルからして、故意にひじをぶつけるとは考えられへんかったから主審に抗議に行ったけど、「私ははっきり見た、自信がある」って言ってた。ビデオで見たら全然当たってないらしいね。  難しい状況になったことが、みんなのいい意味での開き直りにつながって、後半になって積極的なサッカーができたと思う。相手はこちらのシステム変更に対応し切れてなかったしね。いったんは逆転されたわけやけど、みんなあきらめてなかった。こないだの試合の経験もあったし、相手のDFに付け入ることができる隙があったから。ユウジのヘッドが決まったときはしてやったり。ほんま、よく決めてくれたと思うよ。延長に入ると、相手の疲労は相当なものやったからチャンスは絶対あると思っててん。案の定、相手のDFラインはバランスを崩してて、玉田の勝ち越しのゴールが生まれた。あいつらしさが出た素晴らしい得点やったね。これまで相手の厳しいマークに苦しんでたけど、調子が上がってきたみたい。延長後半の最後に俺がクリアしようとして芝生ごと滑ったときはかなり焦ったよ。相手の足元にボールがこぼれたからね。思い切り軸足を踏みこんだら芝がめくれてしまった。北京ではもうちょっとマシなピッチでできると良いねんけど。  決勝は中国とやね。今度は正真正銘のアウェイの試合になるね。今の俺らの力をすべて出して戦えば、必ずいい結果が出ると思う。向こうはホスト国やから必死で来るやろうけど、俺らもこの1ヶ月、この決勝を戦うために準備してきたわけやから。チーム全員で戦うよ。

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